山形市では、若年女性の転出超過が課題になっています。山形市が市内の大学生に行った調査では、約60%が「地方よりも大都市の方が女性にとって働きやすい環境が整っている」と感じており、若年女性が県外へ転出している要因の1つになっています。こうした状況を改善するためには、女性が活躍する機会を増やすとともに、誰もが働きやすいと思える地域づくりが大切です。
今回は、女性リーダーを育成するため令和4年度から実施している株式会社資生堂、株式会社Ridiloverとの公民連携事業「まち、わたし、きらめくWomen’sCampus山形」を紹介します。
▽「まち、わたし、きらめくWomen’sCampus山形」とは
〇女性が抱える悩みや課題、地域の企業が抱える女性活躍に向けた課題の解決策を考え実践する取り組み
「女性が社会で活躍することは企業活動にとって重要である」との考えのもと、女性リーダーを育成する取り組みです。女性活躍に長年注力してきた株式会社資生堂※から女性人材育成などのノウハウと、市が連携協定を締結している株式会社Ridiloverが持つ社会課題解決に関する人材育成の知見を生かしたプログラムになっています。
「何か一歩を踏み出したい」という方やネットワークづくり・スキルアップのために企業から選ばれた方が参加し、女性にとって暮らしやすい地域の理想の姿を思い描きながら、企画力や行動力の向上を図っています。参加者の皆さんが、日々の活動や企業活動の中で、この事業で培った経験を生かして、女性が働きやすい環境づくりの取り組みが広がっていくことを目指しています。
※株式会社資生堂…2022年、2023年企業の女性活躍度調査1位(「日経ウーマノミクス・プロジェクト」「日経ウーマン」の調査による)
〇資生堂ジャパン株式会社 脇伸幸氏
女性活躍支援やジェンダー平等の活動に力を注いできたノウハウを生かし、山形市とともにこの事業に取り組んできました。
Women’sCampusの参加者の皆さんが地域や企業で抱える課題を自ら調査し、解決に向けた企画運営の経験を所属企業の仕事で生かして仲間へ広げたり、行政の取り組みと連携した活動に発展させたりすることで山形市における女性活躍推進の飛躍的な発展に結びつくことを期待しています。
〇株式会社Ridilover 柴田寛文氏
地域にはさまざまな問題・課題がありますが、日常生活の中で、その解決に向けて「自分(たち)に何ができるか」を考える機会は多くありません。本事業では、年齢もキャリアも異なる参加者が、少し戸惑いながらも、「自分(たち)に何ができるか」を真剣に話し合い、試行錯誤し、実際にアクションするまでをサポートしています。一つ一つのアクションがつながり、「まち、わたし、きらめく」山形となっていくことを、今後も期待しています。
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